エージェントを「選ぶ」理由 ー 条件から選ぶ
不動産流通の業務は細分化されています。
大まかに分類しても10種類以上になります。
売却:戸建て、マンション、土地、投資、リゾートなど
購入:戸建て(建売)、戸建(注文)、マンション、リノベーション、投資、リゾートなど
不動産仲介業はあらゆる不動産取引に関わることができます。
しかし、最善の不動産結果を得るには各々を得意としているエージェントが担当することによって成功可能性を高めます。

「どんな不動産も紹介できます」は本当?
例えば、練馬区を中心に物件購入を戸建にしようかマンションにしようか迷っている時、大抵の場合は「どっちも紹介できます」と言います。
例えば、戸建の購入でお世話になった担当者に投資用のマンションの売却を相談した時「もちろん売却できます」と言います。
それは本当です。
宅建業者はあらゆる不動産の仲介をすることができます。
しかし、依頼者にとって最善かどうかは別です。
「売却」と「購入」の業務は全く違う
契約書を中心に据えれば、同一の契約書が売主・買主を結んでいます。
結果として同一の契約書を仲介業務として作成しますが、結果をもたらす過程の業務内容は全く別物です。
売却の主な業務
・物件価格の査定
・物件調査
・媒介契約
・不動産流通機構への登録
・広告活動
・内見の立会い
・内見者へのセールス
・買主との交渉
・契約書作成
購入の主な業務
・希望条件のヒアリング(ライフプランニング)
・物件選定
・物件調査
・内見依頼
・内見案内
・住宅ローンの斡旋
・売主との交渉
・契約書作成
売却と購入は同じ不動産を扱う業務でも立ち位置が真逆の関係にあるので行う業務が違います。同じなのは「物件調査」と最終的な「契約書作成」の段階です。
上記の内容はすべて重要な業務です。
希望に近い売却・購入にはいずれも高いパフォーマンスを求められる業務ばかりです。
戸建、マンション、投資……ジャンルが違えば知識も違う
不動産知識は深掘りするとどこまでも掘り下げることができます。
国、都市、地域、土地、建物、権利、法律、将来性など広く深い知識を要求されます。
不動産業者が一箇所に集まらず、小さな地域に店舗を構えているのも立地的な知識を蓄えるメリットがあるからです。隣県の相場を知らないことは不思議ではありませんし、隣区の相場でも必ずしも熟知しているわけではありません。
同様に戸建の売買を経験してきたエージェントは自ずとその知識を深めていますが、例えば投資については全く知識を持っていないこともあります。
座学に加えて、ケーススタディを得ていかなくては深い知識を得ることはできないのです。
エージェントの「経歴」と「提案」を比較する
エージェントがこれまでどんな取引をしてきたのか。どんな提案をしてくれるのか。
これらを比較することが重要です。
まずは自身の条件を確認します。
売却or購入はもちろん、戸建なのかマンションなのか投資なのか。
そして、エージェントの経歴と提案を確認します。
特に提案内容は実際の売却/購入活動を予測できます。
自分にとって最適だと感じられる提案を見つけてみてください。
これはMBAのなかだけではなく、どんな不動産会社に相談するときでも重要なことなので、必ずチェックして最善の不動産結果を目指してください。
『エージェントを選ぶ理由②』では〈人柄〉にフォーカスして記させていただきます。